鉄道建設・運輸整備新機構から新幹線工事を受注
2011(平成23)年3月12日、九州新幹線が博多~新八代間で開業しました。当社はこの路線の開設にあたり、日本鉄道建設公団の事業を継承した独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構から、初めて新幹線の信号設備工事を受注しましたが、1996(平成8)年からの京都市営地下鉄東西線、2002(平成14)年の土佐くろしお鉄道、同年からの愛知環状鉄道の工事を経て、同機構と信頼関係を築いたことが受注につながりました。
さらに2012(平成24)年、同機構から北陸新幹線の信号設備工事を受注、2015(平成27)年3月14日に開業した上越妙高~金沢駅間約231キロのうち、当社は新高岡駅を挟んだ、長さ6,978メートルの新倶利伽羅トンネルを含む約40キロの工区を担当しました。新幹線の信号システムはATCを採用しているため、主な工事の内容は、ケーブル敷設や標識、地点検知用地上子、列車防護スイッチなどの設置、新高岡と小矢部に置かれた信号機器室の整備などでした。夏の天候不順、冬は積雪で足元が滑るなど自然環境の影響を受けながらも無事故無災害に工事を終え、走行試験も無事に終了しました。
高度な信号システムを使う新幹線の工事に携われるというのは、当社の技術力が認められた証とも言えます。他の鉄道工事に比べ広範囲で工期も長いため、作業員の手配などに苦慮する面もありますが、やりがいの大きな工事の一つであります。2022(令和3)年には九州新幹線の西九州ルート、2023年には北陸新幹線の敦賀車両基地が地元業者の協力を得て工事が完工しました。